岸田首相が推進すると表明した「資産所得倍増プラン」ですが具体的にはどのような内容なのでしょうか。
資産所得倍増プランとは?
資産所得倍増プランとは
現在その半分以上が預金・現金などの形で保有されている国内の個人金融資産2,000兆円のうち、国民の預貯金を資産運用に誘導する新たな仕組み
だと岸田首相は述べ「安心して日本に投資してほしい。Invest in Kishida(岸田に投資を)」とも呼びかけました。
その推進のための具体的方策として
- NISA(少額投資非課税制度)の拡充
- 預貯金を資産運用に誘導する仕組みの創設
などをあげ「投資による資産所得倍増を実現する」とした。
NISAとは
購入した上場株式や株式投資信託などの売却益や配当金などが非課税(通常は約20%の税金がかかる)となる仕組み。イギリスの制度を参考に導入され、NIPPONの頭文字「N」をとってNISAと名付けられました。
「資産所得倍増プラン」推進の背景
この「資産所得倍増プラン」推進の理由として岸田首相は個人金融資産の半分以上が現預金で保有されてきた結果
この10年間で米国では家計金融資産が3倍、英国は2.3倍になったのに、我が国では1・4倍にしかなっていない
と説明。「ここに日本の大きなポテンシャル(潜在力)がある」「投資による資産所得倍増を実現する」と述べました。
国際的にみて突出して強い日本人の安全志向
リスクの少ない預貯金での資産保有・運用を志向する日本の傾向は国際的にみても極端に安全性志向が強いものです。
ですがその結果として、長期的に見れば上記の通りの劣った運用パフォーマンンスとなってしまっています。
日本の家計は株高などの恩恵を受けづらく企業にもお金がまわりづらい構図となり日本経済全体の成長にも悪影響を与えている(という考え方)があります。
もちろんこれには「将来の不安から消費を抑え預金に回す」という背景もあります。
岸田首相は特に触れていませんが、年金などの社会保障を国民の信頼に足るものにする政策発動も「資産所得倍増プラン」推進の基盤として必要でしょう。
「資産所得倍増プラン」への意見
この「資産所得倍増プラン」については多くの意見がありますので、ご紹介します。
とてつもなく抽象的な言葉が羅列してあって、要は「検討」でしかない。
→確かにまったくそうですね。ただ具体的な政策はこれから明らかになるでしょうから、その内容を吟味する必要があるでしょう。
預貯金の多くは高齢者が持ってるからNISA枠をイギリス並みに増やして、そこの相続税を非課税にしたらお金は動くと思う。高齢者はネット証券なんて使わないし外国株よりも昔ながらの日本の株を買ってくれるでしょう。
→持っている人「高齢者」が投資しやすい環境整備や逆に子供の頃からの投資教育もセットで必要でしょうね。
貯蓄好きの日本人が諸外国なみに資産を投資に回すようにするには投資対象のキャピタルゲインを全部非課税にするくらいしなければならないと思う。
→かなり思い切った政策が導入できれば、でしょうね。
こんな辛辣な意見も・・
40年以上も経済成長していない国になぜ投資しなければならないのか?
投資して欲しいなら日本を「成長している国」にするのが先。
海外では当たり前のことを今更得意げにかかげられても・・。
生活費が上昇する中で投資へシフトするだろうか
投資する余力のある層はここ10年でとっくにみんな始めている
投資してない層は「投資を知らない」じゃなく「投資できる資金がない」人ばかり。
あなたはどうお考えでしょうか。