敬老パスを廃止する動きが各地域であります。そんな敬老パスの不公平でずるい?いや必要!という意見や、どの地域にある?廃止されそう?などの動きなどをご紹介します。
敬老パスとは?
敬老パスとは、各地方自治体が発行しているするもので、その内容は自治体ごとに異なります。
定められた一定の料金を支払うことによって「敬老パス」が交付され、乗車の際にそれを見せるだけで乗車できたり、料金においても通常料金よりも安い料金で乗車できるなどのメリットがあります。
この「敬老パス」が作られ運用されている目的としては収入は年金だけという高齢者。特に都市部にお住まいの方は、車を運転する機会が減っていたり、用事がなければ外出することが減るという傾向があります。
そうして健康面等から外出を控えがちになる高齢者に対して外出の機会を増やして健康増進に役立ててもらうことや
足腰が弱くなる、認知症になるなどの状態になりやすい「自宅だけでの生活」から、より活動的になってもらって結果的に医療費の縮減という自治体にとっても望ましい方向とするため、という点があります。
敬老パスが存在する地域
敬老パスは札幌・東京・横浜・名古屋・京都・大阪などの比較的大きな自治体で発行・運行されている傾向があります。
敬老パスを発行している自治体
北海道 札幌市・函館市
東北 青森市・八戸市・仙台市
関東 東京都・川崎市・横浜市
中部 名古屋市・長野市・
近畿 京都市・大阪市・神戸市・尼崎市・和歌山市
九州 福岡市・佐世保市・熊本市・荒尾市・鹿児島市
【引用:Wikipedia福祉乗車証(敬老パス)】
敬老パス廃止の動き
この敬老パスですが前述の通り、大都市で発行されている事が多くそれ以外の地方部との不公平感を指摘する意見が従来からあります。
さらに各自治体の財政難からもその存続について検討されている場合も多く実際に廃止されたケースもあります。
敬老パスを廃止した自治体
千葉県千葉市/静岡県静岡市・浜松市/福岡県北九州市
敬老パスの内容を変更済、あるいは検討中の自治体
札幌・新潟・名古屋・大阪・神戸市:利用上限額を設定するなど制度を見直し済み
横浜・川崎・京都:見直しを検討中
※読売新聞が4月に実施したアンケートによる。
国全体の65歳以上の人口は2020年には約3,600万人に達しており45年前に比べると約4倍にもなります。実際見直しや廃止と答えた自治体の多くは、パスの利用者増に伴う財政負担を理由に挙げているそうで、この負担増が敬老パスの存続の動きに対する大きな要因であると言えそうです。
敬老パスの存続に対する意見
肯定的意見
地方では車がないと生活が困る場合も多いし、地方の方ではなんらかの支援を、高齢者自身の運転も含めて考えてもらいたい。
運転免許の自主返納が増え、それが安全性のために奨励される反面、公共交通機関が使えなくなるのであれば代替の施策が必要なのでは
否定的意見
若い世代はそのコストだけは払わされたけれども、自分が高齢者になった時には何の優遇政策もなくなっている。年金も払った分だけでも受け取りたいけれども難しいだろうと思う。
税を負担する立場の自分からすれば、十分な社会保障を受け、年金も受け取れ、色んなサービスをタダ同然で享受できる今のお年寄世代には首を傾げたくなります。
年金制度でも健康保険もそうだが、団塊ジュニア世代の子供が想定以上に少ないと分かった段階で、日本の人口構成は深刻な事態を招くことは分かっておりこの時点で制度設計の見直しが必要だったが国民的議論がないまま、様々な制度が現状に対応できなくなってしまった。