10月13日に東京都は
東京都内の人に対して所得制限を設定した上で都立大学等の授業料を全額免除する
と発表しました。授業料が免除となる対象になるのは
- 都立大の学生や都立高専の4年生以上など
- 両親などが都内に住んでいて、年収が910万円未満である場合
とのことです。
また年収910万円以上の世帯であっても、子供が3人以上いる世帯の場合は授業料の半額が除されるというそうです。
この免除制度は来年度の新入生だけでなく、既に在校中の生徒・学生も対象になるということです。
こちらでは、高校や大学の授業料免除について、どのような制度なの?所得制限はあるの?などについてレポートします。
授業料免除【高校の場合】
高等学校等就学支援金制度という制度があります。
俗に高校無償化制度とも言われるこの制度は
2010年から始まった国の制度であり、利用できる資格のある生徒には国からの支援金が支給されるので、実質的に高校の学費が無償となります。
この制度は、通う高校が公立・私立校のどちらであっても適用されます。
さらに全日制か定時制や通信制であるかについても問われません。
高校の授業料が免除になる年収は?
以下の通りとなっています。
年収590万円未満の世帯:子供の数に関わらず授業料は無償
年収590万円~800万円未満の世帯:
子供が3人以上の世帯の場合は無償。
子供が1人なら20万円、2人なら10万円を上限に授業料が免除されます。
2020年4月より、全国の私立高校の平均的な授業料水準を考慮した水準[私立高校(全日制)の場合で39万6,000円]まで引き上げられ、これまで以上に充実した内容の支援となりました。
授業料免除【大学の場合】
一方、大学の場合は 文部科学省によって2020年4月から導入された学費の支援制度である「大学無償化制度」があります。
正式名称を「高等教育の修学支援新制度」と言うこの制度を利用すると
授業料や入学金が免除や減額されることの他に、給付型の奨学金を受け取ることもできます。
こちらの所得制限は、目安として「年収380万円以下の世帯が対象」となっています。
さらに進学意欲や保有する資産についての条件もあります。
無償化・免除制度に対する賛否
一方これらの無償化・学費免除制度にしては、以下のようにさまざまな賛否や意見があります。
義務教育ではないのに無償化する必要性
低・中所得者層への恩恵少ないのでは?
世帯単位で制限を設けることの是非
家庭の状況や立場により意見が異なるのうは仕方のないことですが
少子化対策や国としての教育政策の一環として議論をさらに重ねて、より良い
制度になると良いですね。最後に皆さんのご意見を紹介します。
所得制限がある限り、年収1,000万円家庭は新しい支援が発表されても対象外。
高校無償化でも弾かれて大学授業料でも弾かれる。これ年収800万円後半家庭と普通に生活逆転しない??— それなりに。(人的控除を奪うべからず) (@eIdS33UGpPX8fpF) October 13, 2023
https://t.co/HrAa7AGXYt
大阪府が進める高校の授業料無償化制度について、日本維新の会の吉村洋文共同代表が党所属の国会議員らを前に「全国に広げるべき」と提唱 pic.twitter.com/lDKlSM3xRg— 517acid (@517acidSeason3) October 6, 2023
高校の授業料無償化と同じで、この制度設計では年収910万円付近で大きな可処分所得の逆転が生じることになる。まさに働き損
高校授業料の無償化の問題点はSNSでさんざん指摘されているはずなのに、小池百合子に全く声が届いていなかったことに絶望している https://t.co/CiIKu1cfSD
— 年少扶養控除を取り戻す会 (@nenshoufuyou) October 13, 2023
所得制限だけでなく、是非とも成績による制限も設けるべきだと思います。
「都立」という限りなにがしかの期待を受験生に持っているはず。 大学レベルを維持発展させる為にも優秀な学生を支援する事こそ都民の付託に応える政策だと思います。
子どもが幼いうちから高いローンを組んだりして、ずっとガンガン稼がなくちゃない世帯とか、ずっと厳しく過ごすんだよね。こういう免除も対象外になっちゃうから。
久しぶりにいい施策だと思うが、所得制限が900万円は低すぎる。2000万円程度にすべき。
引かれる税金や社会保険料と必要となる教育費を考えると1000万円ではキツイはず。税金や教育費の高騰で1000万円が高所得である時代ははるか昔に終わっている。
外国で育つと大学院まで学費がいらないのが普通なので日本の学費の高さに驚きます。
公的な学校は、本来は所得に関係なく無償にして、誰でも学べる環境を作っておくのが政府や行政機関の役割だと思う。