イカの耳ってご存知でしょうか。その言葉にはあまり知られていない首都高の延伸・拡張計画の意外な実情がこめられています。
イカの耳とは?
首都高を走行している時に、周りを注意して見ていると本線の路肩部分に、何使われているのか不明なスペースをみつけることができます。
これは何かというと、分岐ランプや合流ランプが将来接続できるように今のうちから準備されている構造物なんです。この構造物は、その形状から「イカの耳」とも呼ばれています。
これが「イカの耳」
下から見たところ
このような「イカの耳はその多くが以前に高速道路の路線の新設や延伸をする計画があったことを示す名残や現在計画中で今後建設予定のところ、他にはは建設の見込みがなくなったために緑化されたところもあります。
【画像出典:首都高NEWS「幻の路線の名残!? 首都高に潜む巨大な「イカの耳」】
必見!「イカの耳」が見られる場所
●5号池袋線の飯田橋付近
まず最初は5号池袋線にある「イカの耳」です。この路線の飯田橋付近のカーブにそれはあります。ここで5号池袋線と内環状線が分岐・合流する計画です。
内環状線がこの場所から神田川沿いに東へと進んで、1号上野線と接続した後に、さらに東進して7号小松川線に繋がる計画です。
この他にも、飯田橋付近には「イカの耳」以外に橋にも梁を伸ばすために突起部分があるなど、内環状線の準備工事がひっそりと進められています。
でも、この内環状線は昭和の頃の計画であり、その後状況が変わった現在としては、環境や費用の点などから実現は難しいかも?と言われているそうです。
あと「内環状線計画」の存在を示唆するイカの耳は、飯田橋の他にも1号上野線の岩本町付近と7号小松川線の両国付近にもあります。
●中央環状線の扇大橋~西新井橋付近
次に、中央環状線の扇大橋~西新井橋付近の地点にもイカの耳があります。こちらには今後1号上野線が接続する計画があります。
現在は1号上野線は入谷出入口が起点・終点なのですが、ここからさらに北へ伸ばす「2期」構想もあります。
ちなみに中央環状線の接続予定地点では内回りと外回りの間にわざわざ高低差が設けられていて、1号線の分岐・合流ランプが接続しやすい構造となっています。
●湾岸線の浦安出入口付近
湾岸線においては浦安市の境川橋梁付近にもイカの耳があります。
これは高速道路の新路線ではなく、並行して走る国道357号との出入口ランプ用だとのことです。
あと境川橋梁付近には首都高湾岸線と並行して国道357号が走っています。国道は平面交差で近距離の交通を担う「4種道路」と、立体交差で流れを良くした中距離用の「3種道路」の2本立てで計画されていて、東京都内の新木場
や葛西の他に浦安市内の舞浜付近等については4種道路とともに3種道路も既に完成しています。
しかしながらイカの耳がある境川橋梁付近の国道は4種道路のみで、すぐ近くにある浦安出入口もこの道路と接続されています。
いかがでしょうか。何気なく通っている首都高でこんな謎ポイントがあるなんてちょっと興味深いですね。機会があればあなたも探してみてください。
みなさんの声
わかる。どこにつながるのかとか、どうして止まったのかとか、想像力を掻き立てられる
— おか3???? (@okayang0) September 29, 2017
なんか分かる……RT
ちなみに地元にはこんなのがあったり(かつて鉄道が通ってた面影で未だに1部のみレールなどが残されている。むかしは十字路の先にもいたけど工場の改築で消えた) pic.twitter.com/oQvxLf9Rwm— 情報担当SS (@ZyouhoutantouSS) September 29, 2017
見かけてしまうと完成を見るまで足繁く通ってしまうヤツだ
— みしま (@hiroyukimishima) September 29, 2017